第12回 小林寛明先生の老紅木二胡

  久しぶりじゃのう〜、皆は元気にしておったか?アルフー老師じゃ。この号が発売される頃にはようやく梅雨も明けて、暑い盛りになっておるじゃろうか。さて、前回までは、前編・後編に渡って東京の王霄峰氏の秘蔵楽器を紹介させてもらったが、今度は北陸地方の福井県に、名器を所有した二胡奏者がおるとの情報を聞きつけ、キン斗雲を西へ走らせたぞ! 降り立った場所は、日本海の荒波が打ち付ける東尋坊から程近い、福井市中心部。この街で教室を開講し、名器を所有しておられるのは、二胡演奏家の小林寛明(こばやし ひろあき)氏ということじゃった。まずレッスン室に案内されると、多くの二胡をはじめ、月琴や四胡といった中国楽器が目に飛び込んできたぞ! 中国楽器の他にも、ギターや、ギターと三線をチャンプルした楽器「一五一会」なども所有されており、これだけでも楽器好きの匂いがプンプンしてくるではないか。話を始めると、まるで昔からの知り合いであるかのように気さくに、愛用の楽器にまつわるエピソードを話してくれたぞぉ〜!!
 小林氏は以前、大阪で暮らしていたことがあり、なんと、賑やかなちんどん屋(!)稼業をやっていたこともあるそうな。その経験から、中国民族楽器の枠にとらわれないジャンルレスで自由な音楽を好み、マイペースに音楽活動を行っているということじゃった。そんな小林氏がレッスンや演奏活動において使用しておるメイン楽器は、10年来の付き合いとなる老紅木二胡ということじゃったよ。それでは早速、本人のコメントを交えて紹介させてもらうことにしよう。

李十三精製 
骨董老紅木二胡全体

蛇皮

骨董老紅木材

李十三氏のサイン

金属のデンペンカバー
千斤

香妃竹の弓

千斤の釣り糸

(おまけ) ラッパ二胡