第2回・音程のツボ

二胡はフレットもなく指板すらない、音程の制御が実に難しい楽器だといえます。ピアノやギターなど音程に悩まされないほかの多くの楽器を演奏する音楽仲間をみるにつけ、なぜこの楽器を選んだのかと思わず後悔してしまった、という方も多いのではないでしょうか。 しかし、こうして二胡を愛してしまった私たちには、この音程の悩みから解放される日は来ない、と思った方が良いかもしれません。技術が上達すればさらに難しい曲に挑戦していくわけで、二胡を演奏する限り音程にまつわる苦労はついて回るのではないか、と思います。 というわけで今回は音程について、なるをの日々の考察を書きつづってみたいと思います。

本紙掲載項目

  • 音の聴き方
  • 音程の3つのツボ
  • ハーモニクスの効用
  • ポジションの概念
  • ここがカユい!
  • 閔恵芬の言葉

続きは本誌をご覧下さい。

鳴尾牧子プロフィール
1995年北京に留学、中央音楽学院にて二胡を学ぶ。1996年帰国後、演奏活動を開始。数少ない日本人二胡奏者として、伝統を踏まえつつ独自の感性で演奏活動を展開する。2003年より上海音楽学院教授、王永徳氏に師事。
2006年第1回中国音楽国際コンクール民族楽器部門特等賞。2010年第11回中国音楽コンクール専門の部第一位及び中華人民共和国駐大阪総領事館賞。
2008年上海之春二胡コンクールのエキシビションにて日本人演奏家として招待演奏。2010年NHK名曲リサイタル出演。
大阪、神戸で二胡の教室を主宰、積極的に後進の指導に当たる。