初っぱなから前回掲載した「空山鳥語」の楽譜の訂正とお詫びです。(1)第1小節、第2小節の十六分音符で表記した装飾音を、八分音符の装飾音(タスキ付き)に訂正します。(2)第1段のテンポはAllegro 四分音符=120を126に訂正します。(3)文章の最終段落で、この曲を『全6段から成る』としましたが、「前奏と第1段から第5段、及びコーダから成る」の方が適切であることに今頃気がつきました(やれやれ...)。注意が行き届かず、申し訳ありません。という訳で、上記3箇所の訂正をお願い致します(これでは、中国で出版された楽譜のミスプリントを指摘する資格がありませんね...)。これからは一層の注意を払い、文章や楽譜をチェック致しますので、どうかご寛恕下さい。
 こうやってミスを発見すると、どうしてもがっくり落ち込んでしまいますが、気を取り直し「空山鳥語」に取りかかることに致しましょう。楽譜をお持ちでない方は、前奏から第2段までは先月号p.21掲載の楽譜を上記通り訂正の上、ご覧下さい。なお、今回の分析にあたり主に参照している楽譜は人民音楽出版社の「劉天華全集」(劉育和編1997年第1版)です。

  • 楽譜を読む前に
  • 全曲の構成
  • 前奏から第1段/導入と主題提示
  • 第2段/「承」で特殊奏法が出現
  • 第3段から第5段/特殊奏法を駆使するクライマックス
  • コーダ(尾声)/ドミソで深山幽谷に余韻を響かせる
  • 最後に

続きは本誌をご覧下さい。

人民音楽出版社「劉天華全集」