不思議な事に黒檀の評価というのが、日本と中国ではすごく違います。民族性と言うのでしょうか?
文化的に黒という色を日本人は大変重要な色としてとらえています。強さ、深遠さなどの意味に置き換える言葉としても、黒というのが使われます。二胡を選ぶ場合でも、紫檀と黒檀と比べた時に、日本人の70%近くは黒檀を選ぶのではないでしょうか。
見た目で言えば、紫檀も時間がたった物は、かなり黒く感じるほどのこげ茶色をしています。暗いところで見ればそう黒檀と違いはなく見えるほど、紫檀も黒く感じます。ただ並べてみると、紫檀はどうしても赤系統の黒ですが、黒檀は多少緑がかった黒に感じます。これは純粋なスリランカの黒檀、いわゆるエボニーと言われる物だけです。
このスリランカの黒檀は日本の市場では、真黒(まぐろ)と言われます。本当に黒いのです。
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