第6回 快弓練習の作法

 二胡の魅力と言えばまずは「どこか懐かしい悠久の音色」。二胡にはゆったりした情緒あふれる曲が似合うと思われがちです。しかし、二胡を習ってある程度たった方はすでにご存じのはず。二胡教本を順に学んで中級に差し掛かると、必ずと言っていいほど曲の中に「快弓」と呼ばれる速弾きの部分が入ってきます。または二胡を手にしたからにはいつかは弾けるようになりたいと誰しも憧れる「賽馬」のように、最初から最後まで軽快なテンポで駆け抜ける曲も。快弓を避けていては、弾ける曲は随分限られてしまうのです。

本紙掲載項目

  • 快弓の3つの要素
  • 快弓練習の手順
  • 千里の草原も一歩から

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鳴尾牧子プロフィール
1995年北京に留学、中央音楽学院にて二胡を学ぶ。1996年帰国後、演奏活動を開始。数少ない日本人二胡奏者として、伝統を踏まえつつ独自の感性で演奏活動を展開する。2003年より上海音楽学院教授、王永徳氏に師事。
2006年第1回中国音楽国際コンクール民族楽器部門特等賞。2010年第11回中国音楽コンクール専門の部第一位及び中華人民共和国駐大阪総領事館賞。
2008年上海之春二胡コンクールのエキシビションにて日本人演奏家として招待演奏。2010年NHK名曲リサイタル出演。
大阪、神戸で二胡の教室を主宰、積極的に後進の指導に当たる。