前回暗譜の話になったので、そのつながりで二胡の楽譜について書いてみようと思います。二胡の楽譜はそのほとんどが数字譜で書かれています。二胡を習い始めた当初は見慣れない形式の楽譜に奇異の念を持った方も多かったと思いますが、なんせテキストのほとんどが数字譜ですので、二胡を習得しようと思えば自然と数字譜を見慣れてしまうことになります。
フランスの思想家ジャン=ジャック・ルソーが考案したとされるこの記譜法は、明治期に日本に伝わり、やがて中国でも広く使われるようになりました。中国語で「簡譜」と呼ばれるだけあってとっつきやすい反面、五線譜に親しんできた者にとってはある意味やっかいなこの数字譜、二胡との付き合いは長いけれど実は密かに苦手、という方も多いのではないでしょうか。
- 数字が表すもの
- 数字譜に慣れるための練習
- 数字譜の特徴
- 数字譜の利点
- 固定ドと移動ドの相克
- 二刀流を目指す